手の伸ばし方

ときたま、手を差し伸べたい、抱きしめてあげたい、そう思うことがある。人として当然なのかもしれないけれど。
でも、俺には怖くてそれができない。手を伸ばしても逃げられたらどうしようとか考えてしまう。奴なら「んなもんやってみないとわかんねぇよ」と言うのは明々白々だが、そのやってみることさえも怖い。


ああそうだよ!俺はチキンだ!たとえ好きな人が助けを求めていたとしても、俺にはその様子を固唾を飲んで見守ることしかできない!というかやらない!しようとしない!自分の身が汚れるのを恐れて!


これだから俺は